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住所 / Pradel - CS 65315 F-44353 GUERANDE Cedex

TEL / +33 (0) 2.40.62.01.25

URL / http://www.seldeguerande.fr

サリーヌ・ドゥ・ゲランド(Les salines de Guérande)は、セルグロ(粗塩)、セルファン(微粒塩)、フルール・ドゥ・ゲランド(初摘み塩)の生産と販売を担うゲランドの協同組合です。ゲランドはフランス西部のブルターニュ地方に位置し、半島の先に広がる大西洋の大きな恵みを受けて無添加で塩作りを行っており、その名を世界でも知られています。ここでは100%自然の力と人の手によってのみ、塩作りが行われ、さまざまな製品が世界に向けて発信されています。

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ゲランドの塩は、2000年以上も前から現在と同じ場所で作られています。その中には西暦700年から使われている5つの塩田が含まれています。

1500年の時点で塩田は現在の80%の面積を誇っていました。その後、海上貿易の発展によってニーズが拡大し、1660年までに最終的に塩が収穫される貯水池が2,500ヶ所作られます。ゲランドに最後の塩田ができたのは1800年代の頃ですが、今では10,000箇所以上の貯水池で塩が収穫されています。

しかし1840年から1960年には世界中の塩鉱や地中海で採れる塩が大きな競争相手となり、長期間、塩職人は経済危機に陥ります。その影響で1840年に600人~900人いた塩職人が、1973年には248人までに減少したのです。

1970年から1990年も経済不振が続きました。工場生産による塩の飛躍的な普及や、土地開発を進める不動産業社から身を守る為に、ゲランドの塩職人らは一致団結し、「職業訓練所の設置」、「協同組合の設立」、「卸売業者の買収」、「大西洋の塩の販売促進を担う協会の設立」などの対抗策を講じていきます。

1988年に設立された協同組合「サリーヌ・ドゥ・ゲランド」は、約190人の塩職人をまとめ、「塩の買い取り」、「在庫」、「包装」、「販売」を担うことによって、職人らは塩の収穫だけに集中することができるようになったのです。


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サリーヌ・ドゥ・ゲランドは、工場生産ではなく、土壌(テロワール)や風土を大切にした塩の製法の先駆者となっています。Le Guérandaisブランドは、まず1989年に有機栽培の規格であるNature&Progrèsのラベルを取得。続いて1991年に高品質を表すLabel Rougeを取得。2012年には、ヨーロッパの原産地や生産方法を厳しく制限する規格であるIGPを初めて塩の生産者として取得しています。

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毎年夏に協同組合に加入している塩職人らが自分達の収穫した塩を組合に納めることで、組織は成り立っています。しかし、天候によって、1つの作業場での年間収穫量が100Kgから3000kgと、大きな差が出ることがあります。その為、組合では2~3年分の塩を常に在庫し、消費者に対して安定した品質と量の供給を実現しています。
塩職人は協同組合が定めた品質基準をクリアした塩を収穫することで、1年間同じ買取価格が保証されています。もちろん塩職人の報酬は自身が収穫した塩の量に比例します。この年間の買取価格は、組合加入者自らによって毎年決められており、彼らの生活の安定に繋がっています。
2011年の売上高は約18億円。193名の塩職人と52名の従業員で、年間平均1万トンの塩を生産しています。

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何世紀もパリュディエ(フランス語で塩職人)は、伝統や遺産を受継ぎ守っていく者とされてきました。また、海水から塩を作り出すことは、魔法使いのような存在でもありました。何故ならパリュディエの仕事は、機械を使わずして塩を作り出す、農林水産業としては珍しい職業の1つであったからです。 パリュディエの語源は、ラテン語の沼=「Palu」から来ています。フランス国内でも先祖の技術を受け継いだまま伝統的手法で働いている職業はあまり多くありません。

塩田の底に眠る粘土質から高品質の塩を引き出すのはパリュディエの芸術です。
「トンボ(道具)の操作」、「様々な規模の塩田で必要な水位調整のノウハウ」、「天候条件を読み取る知識」は、パリュディエが何年もかけて習得していった欠かせない能力です。
冬の寒い間は塩田のメンテナンスをしたり、夏の暑い間は毎日2~3トンの塩を収穫して運ばなければなりませんので、我慢強くなければなりません。それでもサリーヌ・ドゥ・ゲランドの協同組合で働くパリュディエらは、先代が遺した伝統を大切にし、自らが作り出す品質の高い商品を誇りに思い、自然と共存できることを幸せに感じています。

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塩の収穫は夏に行われますが、塩田の準備は冬から始まります。パリュディエはそれぞれの季節のリズムに適した仕事が求められています。

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凍結や悪天候から塩田を守るために、パリュディエは水を張ります。この季節は、干潟の掃除、土手の補強、雑草の伐採、水路の掃除などだけに全力を尽くします。

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3月上旬、雨などで塩田に溜まった水や海藻を全て流し出して貯水槽を空の状態にします。そして、塩田の水の流れを調整する粘土質の「門」を再構築します。25年 guerande07e~30年ごとに塩田を最初から作り直すのもこの時期に行われます。

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冬用に塩を避難させると、11月中旬まで仕事のリズムは穏やかになります。唯一、大潮の際は塩田を守るために注意しなければなりません。
一人のパリュディエが年間に収穫する塩の平均量は、セルグロ(大粒)で約60~90トン、フルール・ドゥ・ゲランドで約2~3トンにも及びます。 guerande07gしかし、天候に大きく左右されるので、セルグロで0~200トンもの差が出ることもあります。

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塩の収穫を行います。
1人のパリュディエは3~4ヘクタールに相当する50~60箇所の塩田を担当するので、長い一日の仕事が要求されます。 塩の収穫時期は日当たり、風、降水量によって大きく変化します。最も良いフルール・ドゥ・ゲランドは夜に収穫され、東からの風が重要になります。

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塩職人は海水路に設置されている門を開けることによって、最初の大きな貯水池に海水を流し溜め込み、休ませながら粒子などを沈殿させます。
次に、水路の僅かな段差を利用して複数規模の蒸発用貯水池を通り、毎日の塩の収穫量に必要な海水が徐々に調整されながら、最後に塩の収穫が行われる貯水池へと流れていきます。大西洋から流れてくる海水に含む塩分濃度は25g/リットル。最初の大きな貯水池から複数の貯水槽を通ることによって、海水は太陽と風の影響を受けて温度を上げたり、蒸発をしたりします。最後の貯水池にたどり着く頃には、海水が濃縮され、クリスタル状になるのに十分な塩分濃度(280g/リットル)に上昇します。塩職人の丁寧な仕事ぶりとその技術によって海水の状態が調整され、ゲランドの塩が収穫できるようになります。

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フルール・ドゥ・ゲランドは、とても乾燥している日の夕暮れの時間帯に収穫されます。太陽と東から吹く風の影響で、塩田の表面にクリスタル状の細かい膜ができます。これをパリュディエがフルール・ドゥ・ゲランド専用のトンボを使って収穫します。粘土質に触れていない水面に張った膜のために、色の白さが特徴です。天候条件が揃った時のみに作られる為、収穫される量は少量と限られ貴重な産物となっています。以前は世界のトップシェフをはじめとする料理業界の方々に愛用される存在でしたが、現在ではLe Guérandaisのブランドで一般の方でも購入できるようになりました。
色は雪のようにとても白く、形はクリスタル状で細かく、微妙に感じるすみれ色が特徴です。
この塩は、デリケートで繊細な料理の味を際立たせる事ができます。ひとつまみで生ものや焼いた料理にふりかけて使用します。

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セルグロは風と太陽が穏やかな夏の日に毎日収穫されています。夕暮れの時間帯になると、蒸発の影響で塩分濃度が280g/リットルに達してクリスタル状になり、塩田の粘土質の上に沈殿していきます。
パリュディエは、取っ手の長いトンボを使って塩を塩田の端側に押しやります。続いて、粘土質でできた丸いプラットフォームにトンボでひっかき集めて、一晩水を切って乾燥させます。翌日パリュディエは塩田ごとにできた60Kgの塩を収穫し、木でできた一輪手押車で倉庫まで運びます。

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ゲランドのセルグロは、いつも職人によって手作業で収穫されてきました。
自然についたグレーの色は、粘土質との接点から付いたもので、マグネシウムや生体中に微量に見いだされる元素を豊富に含んでいます。地中海で採れる塩よりも塩分が控えめで、口どけが柔らかく、香りが高いのが特徴です。野菜のブイヨン、グリル、塩漬けなどに良く合います。収穫後、洗浄や精製をせずに無添加のままにしておくことで、家庭料理や伝統料理の繊細の味を引き出すことができます。

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伝統手法によって収穫する、やわらかな口当たりの塩味が特徴の塩です。

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