日仏商事株式会社
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自然派ワインについて
当社が皆様にご紹介するワインに自然派ワイン(ヴァンナチュールまたはヴァンナチュレル)と呼ばれるワインがあります。ワインつくりにはブドウ栽培という畑仕事とそのぶどうを使って醸造するカーブの仕事という2つの仕事に大別できますが、自然派ワインとは多少の差はあれ、これらの仕事の過程において、化学物質を使わずに、ありのままに近い状態、自然界に近い状態でぶどうをつくり、それを醸造しているものの総称となっています。
土壌の持つ多彩なミネラルを生かす
畑の仕事では、化学肥料や農薬、殺虫剤などを使用せず、有機肥料(堆肥など)を畑にまいて土中に微生物やミミズなどが生きている健全な生態系の存在する土壌つくりを行います。ぶどうは本来地中深くに根を下ろし、多くのミネラル分を吸収して実をつける植物ですが、畑に農薬や殺虫剤を散布すると、土中の微生物やミミズなどが死滅して土壌の生命力が弱まり、ぶどうは地中から栄養分を十分に吸収できなくなります。地中に栄養分がなくなるとぶどうの出来が悪くなり、生産者は栄養分を補うべく畑に化学肥料をまきます。こうなると、ぶどうは化学肥料に頼ることになり、地中深く根を張ってミネラル分を探し求めることをやめて、化学肥料がまかれた地表付近に根を伸ばすことになります。

土壌は本来、何層にも分かれて重なりますが、その層ごとに実にいろいろなミネラルを含んでおり、この多彩なミネラル分がその土地を表現する大切な要素となっています。ですから、化学肥料からの栄養分で育ったぶどうは画一的な味わいとなるため、その土地を反映したワインつくりができなくなってしまいます。
自然派ワイン
ぶどう本来の味わいやその土地の特徴を十分に引き出したワイン
自然派ワインの生産者たちは自分たちの土地が本来持っている特徴を全く反映しないワインをつくることや、化学物質を大量に散布するワインつくり、土中の微生物が死滅した「死んだ土壌」をつくることに異を唱え、ぶどう本来の味わいやその土地の特徴を十分に引き出したワイン、そして未来の世代に生き生きとした土壌を引き継ぐために、化学肥料や農薬を使用しないぶどうつくりを行っています。
自然派ワインの3つの栽培方法
このような自然派ワインには、ぶどうの栽培方法に3つのカテゴリーが存在します。
リュット・レゾネ(減農薬農法)
リュット・レゾネとは自然環境を尊重し、極力、化学肥料や農薬などを使用せずにぶどうを栽培する方法のことをいいます。言い換えれば、ぶどう栽培において、化学肥料や農薬などを使用することを前提にしていません。どうしても必要なときだけ、必要最低限の量だけを使用します。
自然派ワインのぶどうの栽培
ビオロジック(有機農法)
ビオロジックとは有機農法によるぶどう栽培のことをいいます。化学肥料や除草剤、殺虫剤などの化学農薬を一切使用しません。病虫害予防にはボルドー液*など、一部の調製品の使用が認められています。
*ボルドー液とはベトカビ病対策の薬剤で、硫酸銅と生石灰を用いた混合液のことをいいます。
ビオディナミ(生力学農法)
オーストリアの思想家ルドルフ・シュタイナーが提唱した、生物の潜在的な力を引き出した土壌に活力を与えて、植物を育てる農法です。化学肥料や農薬などを一切使用しない点はビオロジックと同じですが、プレパラシオンとよばれる自然界に存在する物質から生成された調剤を畑に散布し、月や惑星の動きを考慮してぶどうを育てます。ビオディナミとは自然に任せるだけではなく、自然の本来持っている力に働きかけて、それを最大限に引き出してぶどうをつくる方法といっていいでしょう。
畑を自然と一体化させた環境つくり
シャトー・ル・ピュイはこのビオディナミをさらに発展させた「エコシステム」と呼ぶ自然農法を目指しています。シャトー・ル・ピュイではビオロジック、ビオディナミを実践していますが、敷地内で動物(牛や馬)を飼育し、雑木林をぶどう畑の近くに設け、より自然に近い状態で食物連鎖を形成することで土壌をつくり、そこに小川や池があることで自然界のより多くの要素が関係性を持って循環する環境を(究極のエコシステムとはアマゾンのことをいいます)目指しています。いわば畑の中を整えるだけではなく、畑を自然と一体化させて、畑を自然の一要素とした環境つくりを目指しているのです。
畑を自然と一体化させた環境つくり
醸造に関してもできるだけ化学物質を使用しないことが前提です。化学的に作られた酵母の使用はもってのほかで、自然酵母のみを使用しています。ただし、ワインには酸化防止や抗菌作用を目的に亜硫酸の添加が認められており、ほとんどの自然派ワインの作りがこの亜硫酸を使用しています。ただし、入れたとしても必要最低限の量で、一般のワインに比べるとはるかに少ない量が添加されているだけです。このため、亜硫酸が少量の自然派ワインの多くは品質の安定化が難しく、特に温度変化に弱いため、多くの作り手が「14度以上の場所には放置しない」ことを注意書きとしてあげています。
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