日仏商事の歩み

story

創業時の、
想いを胸に。

日仏商事の歴史は、どのような商品を選び、
どのような価値を届けてきたかの歩みそのものです。
本場の味から始まり、現場支援、信頼、体験、そして創造へ。
商品とともに進化してきた、その軌跡をご紹介します。

第1章

1969 〜 1975

フランスパンを日本へ
すべては、一つの味から始まった

日仏商事の原点は、
「本場のフランスパンを日本で焼きたい」という想いにあります。
その願いに応えるため、原材料や機械を
フランスから取り寄せることからすべてが始まりました。
ひとつの商品に込められた情熱が、
やがて会社そのものの歩みを形づくっていきました。

ボンガード セルバップオーブン

日仏商事が「モノ売り」から「技術商社」へ転換する契機となった商品。
日本製では不可能だったフランスパン焼成を実現し、ノックダウン方式で狭い店舗にも対応。著名ベーカリーでの実績が評判を呼び、創業期の事業基盤を築いた。

ルサッフル ドライイースト

日仏商事の歴史の原点となった商品。フランスパンの神様と言われるレイモン・カルヴェル氏の依頼で輸入を開始。
ボンガードオーブン、ユーロモルトとセットで原材料・機械・技術を結ぶ存在、日本のフランスパン普及の基盤を築いた。

ディアマルテリア ユーロモルト

サフドライイーストとセットで導入された創業時を代表する原材料。
当時品質が低かった日本の小麦を糖化させ、イーストの発酵を助ける役割を担った。
焼き色が良く中がしっとりした日本人好みのパンを実現する技術として普及した。

ミニストーリー

第6回国際見本市(東京)でフランスパンが紹介されたことをきっかけに、多くの人々が本場の味に触れ、その魅力に感動しました。
「日本でも本物のフランスパンを焼きたい」という製パン業界の期待に応えるため、1969年8月に日仏商事が創業。フランスから製菓・製パン用の原材料や機械の輸入を開始しました。

さらに1970年の大阪万博でのフランスパン販売などを通じて、本場の品質と文化を日本へ広めていきます。
こうした取り組みは、単なる商品の輸入ではなく、「本物を再現し、日本に根付かせる」という挑戦でした。その想いはやがて食材や機械だけでなく、フランスの食文化そのものを届ける事業へとつながっていきました。

第2章

1976 〜 1990

つくり手を支える
商品は、使われてこそ価値になる

商品を届けるだけでは、本場の価値は根づかない。
「使われてこそ価値のある商品」という考えのもと、
原材料・機械・技術を結びながら、
つくり手の挑戦を支える存在へと歩みを進めました。

現場に寄り添い、ともに課題を解決する。その積み重ねが、

商品の価値を最大限に引き出し、
今日の日仏商事の礎となっています。

サバトン

マロンクリームは、1975年頃に日仏商事が初めて取り扱いを開始した製菓原材料。
日本の「栗文化」との親和性を背景に導入され、日本のモンブランを黄色から自然な栗色へ変えた転換点となった商品。

レ ヴェルジェ ボワロン

冷凍フルーツピューレは1985年頃、同県を拠点とするサバトン社の紹介で取り扱い開始。日仏商事初の冷凍商材として、色・香り・風味を損なわないフレッシュに近い素材を実現。ムースブームやトロピカルフルーツ人気と重なり、洋菓子に不可欠な材料となった。

カカオバリー

カカオバリーは、ルノートル日本進出を機に高品質なチョコレート素材として導入され、その後ホテルや菓子職人に広がり、日仏商事のチョコレート分野進出の転換点となった。

ミニストーリー

製菓・製パン原材料の拡充とともに、日仏商事は研究・技術支援体制の整備にも力を注ぎました。

現地の技術やノウハウを日本の現場へ届けるため、研究開発機能を強化するとともに、フランスに【現地法人 NFS】を設立。海外とのネットワークを広げながら、より確かな情報と技術を提供できる体制を築いていきます。
こうして原材料・機械・技術が連動する「三位一体」の基盤が形成され、商品を販売するだけではなく、つくり手の課題解決まで支える現在の日仏商事のスタイルが確立されていきました。

第3章

1991 〜 2000

市場とともに成長する
安定供給という使命

優れた製品を日本へ紹介しながら、製パン・製菓業界の発展とともに日仏商事の役割も広がっていきました。

品質管理や物流体制の整備を進め、安定して商品を届ける基盤を構築。
阪神・淡路大震災をはじめとする環境変化のなかでも供給を支え続けることで、
「必要なものを、必要な時に届ける」業界を支える存在として信頼を築いていきました。

N&Fシリーズ

1980年頃に開始された日仏商事のPB(プライベートブランド)商品群。
ジャム・フリーズドライフルーツ・製パン用ミックス粉・冷凍リーフパイなどを、自社ブランドとして展開し、独自の商品価値を提供。

CSM

1990年代に日仏商事がベークマークとして取り扱いを開始。
パティスフランス撤退後の代替素材として導入され、効率化・再現性を重視する時代に対応した製菓原材料。
常に時代のニーズを先取りし、新たな商材を発掘・提案してきた当社の姿勢を象徴する商品です。

レミー コアントロー

2009年に日仏商事が取り扱いを開始。製菓製パン市場への販路拡大を目指すメーカーから打診を受け、日仏商事の専門性と販売網が評価されたことで取り扱いがスタートしました。
この取り組みを契機に、コアントローはもとより、一流のラムやブランデーなどの洋酒を製菓材料として提案・普及する領域へと展開。
日仏商事が培ってきた専門知識と市場理解が評価されたことを象徴する商品です。

ミニストーリー

1995年の阪神・淡路大震災では、当時の本社が被災するという大きな試練に直面しました。それでも事業を縮小することなく、お客様への供給と現場支援を継続し、社員一人ひとりが対応にあたりました。
この経験を通じて、有事においても安定して商品を届けることの重要性を改めて認識。品質管理・物流機能の強化を進め、自社物流倉庫を整備しました。
物流倉庫としては稀な免震構造を採用するなど、災害時にも安定供給を支える体制づくりを進めました。

主力ブランドの定着と取扱商品の拡大が進むなか、こうした基盤整備は「必要なものを、必要な時に届ける」という日仏商事の強みへと発展。「日仏商事なら安心できる」という信頼を支える大きな礎となりました。

第4章

2001 〜 2010

体験として広がる商品
味わい方まで届けるという発想

商品の価値は、味や性能だけでは終わりません。
日仏商事は、「どう味わい、どう楽しむか」という
体験そのものにも目を向け、ワインや空間、
使い方まで含めた提案へと領域を広げていきました。

商品を届けることから、豊かな時間や文化を届けることへ。
その発想が、新たな価値を生み出していきます。

ユーロカーブ

フランスの高級ワインセラー。機能性はもちろん、洗練されたデザイン性も高く評価され、レストランやホテル、個人宅など幅広いシーンで採用されています。ワインコレクションを眺め、人と語らい、その一本を最適な状態で味わう。
ワインのある時間そのものを豊かに楽しむための一台です。

ボンガード パネオトラッド

労働環境改善のため、BONGARD社が製粉会社・パン職人と共同開発した次世代型分割成型機を2007年に発売。
生地にストレスを与えることなく分割・成形を行うことでホイロ無し焼成を実現し、職人の長時間労働という課題に新たな可能性をもたらしました。
いつでも焼きたてを提供できることで、香ばしい香りや食感を最高のタイミングで味わい、楽しめる環境を支えるマシンです。

イドロプロセス シェフカット

HYDRO PROCESS社の食品用ウォータージェットカッターは、2013年に発売を開始。生地のロスを最小限に抑えながら、手作業では難しい複雑で美しいカットを実現します。
パティスリーや洋菓子に新たな表現をもたらし、消費者は目で楽しみ、味わう前から期待感を高めることができます。
職人の創造力を刺激する画期的な機械です。

ミニストーリー

事業の拡大にあわせて、商品を体験できる環境づくりにも力を注ぎました。
渋谷に自社ビルとなる東京事業所を開設し、ユーロカーブ東京・神戸ショールーム、機械管理センター、パティスリー・ラボなどの拠点を順次整備。商品管理センターの設立により商品物流の一元化を進めるとともに、お客様が商品に触れ、その価値を体感できる場を充実させていきました。
特にワインやワインセラーの分野では、商品そのものだけでなく、保存環境や空間づくり、楽しみ方まで含めた提案へと発展。お客様の体験価値を高める取り組みが広がっていきます。

また、商品の導入からメンテナンス、物流までを支える体制も強化。品質を確実に維持しながら届ける仕組みを整えることで、「商品を売る」だけでなく、「体験を支える」企業へと進化していきました。

第5章

2011 〜 現在

本物の価値を創造する時代
商品から情報・ソリューションへ

本物の商品とフランスの食文化を届けることを使命として歩んできた日仏商事。その歩みの中で、私たちは「届ける」だけでなく、「価値を創り出す」ことの重要性に気づいていきます。

自社ワイナリーの運営やファクトリーの開設、自社ブランドの展開。そうした挑戦を通じて、つくる側の視点から本物の価値を見つめ直し、お客様への提案の幅を広げていきました。

そして今、商品・技術・機械・情報を組み合わせたソリューションの提供へ。
お客様とともに新たな価値を創造するパートナーとして、日仏商事の挑戦はこれからも続いていきます。

カシャロ/ベルーガ

2012年にチョコレートブランド「CACHALOT(カシャロ)」、2025年にグラス・ソルベブランド「BELUGA(ベルーガ)」の製造を開始。
長年追求してきたフランスの味の再現へのこだわりを形にするため、レシピ開発、原料の選定・調達から機械の導入、製造までを一貫して自社で行っています。
商社として培った知見を活かし、価値を自ら創り出す存在へ。
日仏商事の進化を象徴する事業です。

ラ ローズ ノワール/ドリンク/フードダイバーシティ

2010年代より増加を続けるインバウンド需要に対応し、食の多様性「フードダイバーシティ」への取り組みを拡大。
誰もが美味しさを楽しめる食の環境づくりを目指し、プラントベースバターやヴィーガンタルトシェル、ノンアルコールドリンクなどを展開しています。

ミニストーリー

商品や技術だけでなく、知識やアイデアを届けることも役割として広がっていきました。
基礎テクニックから職人たちの考え方、デジタルツールを活用した新しい情報収集・発信の手法や経営のヒントまでを発信する「シェフノ」、当社取扱商品の情報やレシピを紹介する「キャビネ」などを通じて、お客様との新たな接点を創出。

こうした情報発信は、商品や技術とともに価値を届ける取り組みとして発展し、現在の課題解決型の提案やソリューション提供へとつながっています。

食の真の価値を未来へ