アルザス南部、ヴェンハイム村は、小さな村であるが、特級ワインをメインにアルザAOCクラスのワインも盛んに造られている地区。ヴェンハイム村は東西に走る地方道D5.4号の沿って約1kmに住宅が連なり、そのほとんどが農業とブドウ栽培で生計を立てているまさにワインの村!北方のゲブヴィールやゾウルツ・オー・ラン地区も含めた周辺約100軒のワイン生産者が共同運営するのが、「Le VIEIL ARMAND共同組合(ワインセンター)」。この周辺では有名な醸造所 Cave であり、オールヴィラー城館のブドウ畑・「Ollwiller」も含め加盟者のブドウ畑の総面積は140haとされる。「Le VIEIL ARMAND」の名称は、村の西方一帯に広がるヴォージェ山地の「ヴェンハイムの尾根と森」、フランス軍の陣地と司令部が置かれた「第一次大戦」の激戦地、ドイツ語では「ハルトマンズヴィラーコフ Hartmannswillerkopf」と呼び、フランス語地名では「ヴィエイユ・アルマンLe Vieil Armand」と呼ばれるこの地名が組合の名称の由来となった。
ワインセンターには大規模な直売所と見学可能な自動化された近代的なビン詰め設備と貯蔵用タンク施設がある。そのほか地下には「ワイン博物館」が併設され、一昔前のブドウの収穫や運搬に使った桶や荷車、あるいはワイン醸造用の無数の用具、巨大な貯蔵樽そして、「第一次大戦」のフランス軍将兵の実際の装備や武器類、戦いの塹壕や司令部のモデル部屋なども展示されている。