ルレ・デセール シャルルプルースト杯2022 日本から出場される選手のご紹介
2022年9月18日に「第8回ルレ・デセール シャルルプルースト杯」がフランス パリにて開幕いたします。本大会は、コロナ禍の影響で2020年大会が中止になり、2018年の大会から約4年振りの開催となります。 私たち日仏商事も約半年前から日本から出場される選手の大会サポートを進めて参りました。本記事では大会のご紹介と選手たちの大会に対する想いを共有し、一人でも多くの方と選手を応援できればと思います。
ルレ・デセールとは?
『ルレ・デセール』とは、パティシエ(ショコラティエ)たちによる、「最高の菓子作り」のための意見交換を主な目的として1981年に設立された協会です。メンバーになるためには、既存メンバー2名からの推薦が必要で、メンバーの前でのプレゼンテーションを経て認定されます。 現在協会のメンバーは、ヨーロッパを中心に世界17カ国86名のパティシエが加盟しています。ピエール・エルメ氏やジャン=ポール・エヴァン氏をはじめ、青木定治氏(サダハル・アオキ)、及川太平氏(パティスリー アン・プチ・パケ)、大塚良成氏(パティスリージャック)、金子美明氏(パリセヴェイユ)、川村英樹氏(アテスウェイ)、寺井則彦氏(エーグルドゥース)の6名の日本人メンバーが参加しています。
ルレ・デセール シャルルプルースト杯とは?
ルレ・デセール シャルルプルースト杯は、フランスを舞台に2年に一度開催される伝統的な国際製菓コンクールです。選手たちは協会から提示されたテーマに沿って、競技時間内にピエスとアントルメを制作し、下記審査基準によって採点された総合点により上位3名が選ばれます。
▼審査基準
芸術審査部門
・テーマに沿っているか
・素材の構成とバランス
・使用された技術
・色合いと形の調和
デギュスタッション部門
・テーマに沿っているか
・食感(特に重要視される)
・味の調和
・独創性
2022年のテーマは「La Natureté(自然さ)」
このテーマは、⾃然からインスピレーションを得て、その環境を尊重することを意図としています。プレゼンテーションと味覚のクオリティに妥協することなく、環境への影響が少なく、選択する原料の種類と、それらを⽣産するために使⽤されるプロセスも考慮しながら、1 台のピエスと 1 台のアントルメを制作します。(出典:2022年レギュレーションより)
日本から出場される選手のご紹介
それでは、今大会に挑まれる2名の選手をご紹介します。
佐々木 沙織氏
専門学校を卒業後、パティスリーで経験を積んだ後、2017年4月には東京製菓専門学校にて学生の教育や技術指導に尽力。本来であれば、2020年開催の本大会に出場予定でしたが、コロナウィルスの影響により大会がキャンセルとなったため、今回満を持しての挑戦となります。
▼受賞歴など
– 2018年
ジャパンケーキショー東京 ピエス・アーティスティック(アメ部門)大会会長賞
– 2019年
第27回内海杯技術コンクール 優勝
田中 啓太氏
専門学校を卒業後、MORI YOSHIDA(パリ)などのパティスリーで経験を積み、ホテルインターコンチネンタル東京ベイではセクションリーダーとして活躍。2022年4月からは日本製菓専門学校にて学生の教育や技術指導を担当。
▼受賞歴など
– 2014年、2015年(2年連続)
ジャパンケーキショー東京 バタークリーム仕上げデコレーションケーキ 銅賞
– 2018年
第1回 APGF&リエゾンコラボ企画 “アンダー29”パティスリーコンクール 2位
– 2019年
ジャパンケーキショー東京 ピエス・アーティスティック(アメ部門) 大会会長賞
– 2021年
第28回 内海杯技術コンクール 優勝
-4年ぶりの開催となる、シャルルプルースト杯に向けての意気込みを教えてください。
(佐々木選手)
優勝したいです。家族や職場以外でも本当に多くの人達に応援して頂いたので、結果で恩返しがしたいです。
(田中選手)
自分のピエスを始めるきっかけになったのが、シャルルプルースト杯です。シャルルプルースト杯を目指し、ピエスモンテを始めて3年半自分なりに全力で走り抜けて来ました。決して一人ではここまでくることは出来なかったと思います。支えてくれた方々と最高の瞬間を迎えるために最後まで必死に食らいつきます。
-大会テーマを解釈するために、何か特別に取り組まれたことはありますか?もしくは悩まれたことはありますか?
(佐々木選手)
自分の使用する材料が自然環境に与える影響について考えるようになりました。
ピエスは天然着色料のみで作りましたが、初めは色の表現方法に試行錯誤しました。
(田中選手)
自然さや環境というものを今までパティシエとして考えたことがありませんでした。自分なりに考えた結果、今あるものを残し、繋いでいくことがパティシエとして今、自分ができることだと考え、作品を作りました。