2022/09/22

佐々木沙織選手が優勝!準優勝に田中啓太選手!【第8回ルレ・デセール シャルルプルースト杯 】

左から 田中啓太選手、佐々木沙織選手

2022年9月18日フランスはパリにて開催された「第8回ルレ・デセール シャルルプルースト杯」にて、佐々木沙織選手が優勝!田中啓太選手が準優勝に輝きました!入賞に輝いたお二人の作品についてご紹介します。

ルレ・デセール シャルルプルースト杯とは? 詳細はコチラ

優勝に輝いた佐々木沙織選手の作品紹介

テーマ: Belle force de vie(美しい生命力)

作品タイトル:La pureté (ピュア)

<受賞コメント>
今大会の出場までに2020年大会の中止や出産など、個人的に様々な環境の変化がありました。 しかしシャルルプルースト杯優勝への思いが強く、沢山のご縁やサポートのお陰で出場が叶い、優勝出来たことが大変嬉しく感謝の気持ちでいっぱいです。 本当にありがとうございました。

<作品について>
今大会のテーマが『ラ・ナチュラリテ』ということで、私は何気ない自然の中に生まれる美しさを表現しました。命の源となる水から動物が生かされ花が咲き果実が実るような、動植物それぞれが持つ美しい生命力の連鎖をピエスにしました。

更に、ショコラや砂糖本来の色に天然着色料のみを控えめに使用し、より自然な色合い・質感・艶やニュアンスを活かしたデザインに仕上げています。アクセントにガトーとリンクした柑橘を利用し、着色料では表現できない色・みずみずしさを作品に組み込み、華やかさを演出。

アントルメは、国産無農薬のゆずを種以外まるごと使用したジュリフィエやクレームと、アーモンド香るムースやガナッシュを、ムースショコラブランの優しいミルク感でまとめました。着色料や香料を使わず、素材を活かしたマリアージュを考え、パティシエとして美味しい味作りを一番に意識しました。

パティシエが環境に配慮する事は、自然を守るといった間接的な事だけでなく、食を楽しむ私たちの健康など身近な喜びや幸せへと直接繋がっています。

準優勝 田中啓太選手の作品紹介

テーマ:Île de beauté (美しい島)

作品タイトル:Corse d’abondance (豊かなコルシカ島)

<受賞コメント>
2016年シャルルプルート杯の準優勝作品を会場で見たのをきっかけに飴細工を始め、今大会を目標に、ここまで頑張ってきました。 悔しい気持ちもありますが、結果を受け入れ、ここを一区切りに新しい目標に向けて頑張ろうと思います。 また名前をあげたらキリがないほどたくさんの方に支えられてここまで来ることができました。 本当にありがとうございました。

<作品について>
今回のテーマを受け、自然とは何かということを考えたときに今ある自然を最大限に利用し、現地の食材を活かしたものを作ることがパティシエとして今、自分自身にできることではないかという考えに至りました。

そこで手付かずの自然が残り、フランスの秘境と称されるコルシカ島をテーマにし、その自然を次世代にも残したいという想いと、自分自身の作品も誰かの記憶に残ってほしいという想いを込めました。

波と潮風によって削られた崖と島の象徴とされるムフロン※をメインに、地中海の太陽に恵まれたレモン・オリーブとコルシカハーブの密生”Maquis”をあしらい、コルシカの大自然の力強さを表現しました。

アントルメではコルシカの大自然で育った食材を使用し、フランスの伝統的な菓子であるタルトオシトロンでコルシカ島を表現しました。

香料や添加物を一切使用せず、特産の無農薬のシトロンとヘーゼルナッツにサステナブルのチョコレートを合わせることで全体の調和を図っています。

※ムフロンとは:地中海にあるコルシカ島原産のヒツジの仲間。オスには立派な角が生え、歳を重ねるごとに渦巻き状に伸びていきます。(出典:富士サファリパーク公式サイトより)

大会サポートを終えて

▲左から田中選手、弊社サポート担当社員、佐々木選手

選手達が費やせる時間の全てを使って生み出した作品が評価され、多くの方に感動を与えられたことを大変嬉しく思います。大会後のパーティでは、何人ものパティシエが選手にピエスの作り方を質問する様子を見て、新しい気付きや互いにインスパイアされるものがあったならそれは良い事だなあとも思いました。

また、現地に入ってからも、日本とは異なる文化の違いを感じながら作品作りに集中する各選手の姿勢には頭が下がるばかりでした。 日本では難なくこなせることでも、海外では欲しい材料一つ入手するにも何倍もの時間がかかることもあります。更に依頼していたピエス用ケースのサイズが違い、急遽ケースのメーカーまで行き、サイズ調整するといった出来事もありました。

そんな中でも、両選手から不満の声は一度もなく、ただ実直に作品に挑む姿がありました。

異国の地で生活することでの煩わしさなどがある中でも、自身の作品を作り上げることにひたむきに、没頭して打ち込む姿がとても印象的でした。

今回、大会に参加するために数え切れない程多くの方のサポートや、温かい励ましの言葉をいただきました。支えてくださった多くの関係者、パティシエの皆様に心からの感謝を申し上げます。ありがとうございました。

 

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