高騰するカカオに対応する商品づくりを学ぶ、アトリエ ドゥ カカオバリー チョコレート講習会開催レポート
2024年9月上旬、山手調理師製菓専門学校にて、カカオバリーのチョコレートを使ったお菓子の講習会を開催しました。
本講習会は、バリーカレボージャパンとの共同企画で、東京・神戸・札幌・熊本の4か所で開催し、6種類のチョコレート菓子と昨今のチョコレート市場について講習を行いました。
今回は、東京で開催された講習会の様子をお届けします。
講師紹介
カカオバリー チョコレートアカデミー
センター東京 責任者
尾形 剛平 氏
▼Profile
1997年に東京製菓学校卒業。サロン・ド・テ・スリジェ(東京都調布市)、ドゥー・シュークル(東京都江戸川区)にて修行し、渡仏。M.O.F.の称号をもつアルノー・ラエル氏を師事しパリで1年間、その後フランス、キブロンのアンリ・ルルー(現:メゾン・ルルー)に移り、同店ジャポンのシェフパティシエとして帰国。アンリ・ルルーと提携し、日本での展開を行っている株式会社ヨックモックの商品企画開発担当として7年間勤務。2015年4月より、バリーカレボージャパン株式会社に入社し、チョコレートアカデミーセンター東京の責任者を務める。
2006年メープルスイーツコンテスト グランプリ 優勝、2007年ガストロノミックアルパジョンコンクール ピエスアーティスティック部門 準優勝、2015年カリフォルニアピスタチオコンテスト 準優勝・優秀賞など、国内外の受賞歴多数。
Instagram:https://www.instagram.com/kohei_ogata_/
チョコレートアカデミーHP:https://www.chocolate-academy.com/ja-JP/learning/locations/japan-tokyo
6種類のお菓子とレシピをご紹介
1.抹茶のガトーショコラ
抹茶のガトーショコラとバニラのシャンティにピストールブランサタン29%を使用。
ホワイトチョコレートを使用することで、抹茶の風味を引き立てました。
ガトーショコラを割ると中からパートノワゼットを使用したプラリネペーストが出現し、世代問わず楽しめる商品です。
2.ブーケの様なテリーヌ:テリーヌ ショコラ コムアンブーケ
エディブルフラワー(食用花)をちりばめ、ブーケに見立てたチョコレートテリーヌは、見た目の華やかさからギフトに最適な商品です。
産地やカカオの配合量が異なる数種類のチョコレートを組み合わせてペアリングすることで、オリジナルのチョコレートの味を生み出し、他のテリーヌと差別化を図ることができます。
3.BARRYの乾いた石畳
歴史的な街や観光地にある石畳を生チョコレートではなく、常温商品でアレンジしたお菓子です。
中はカカオバリー パユテフォユティーヌとワッフルコーンを使用したチョコレートクランチで石畳の乾いた感じを表現しています。
4.黒豆きなこキャラメルとプラリネ
カカオバリー ゼフィールキャラメルに相性の良いバナナを組み合わせ、最後にきなこをまぶした和風のボンボンショコラ。
きなこは別添えして、食べる直前にまぶすとより香りが引き立ちます。
5.プラリネ抹茶と抹茶シトロンクッキー
ヴィーガン卵白を使用したしっとりとした食感のプラントベースクッキーです。
チョコレートはエヴォカオを使用。
抹茶だけではなく、紅茶、緑茶、ほうじ茶、それにスパイスを加えてチャイ風味などバリエーション豊富に展開が可能です。
6.ごろごろいちご
パータグラッセイヴォワールのミルキーな味に相性のいいイチゴを組み合わせた商品。
パータグラッセに軟化油脂を加えて口あたりを柔らかくし、イチゴのフリーズドライとクランブル、パユテフォユティーヌを加えてサクサク感で飽きの来ない食感を感じられるようにしました。
カカオ製品が高騰している昨今の状況に合わせて、ホワイトチョコレートやパータグラッセを中心としたお菓子を多くご提案し、講習会中も受講者の皆様から多くの質問が飛び交い、充実した講習会となりました。
最後に、尾形シェフより昨今のカカオ市場に関する情報や、チョコレートの選び方についてご説明していただきました。
まとめ
為替の変動や気象によるカカオの収穫量の変化、原材料不足など、カカオの情勢は毎日のように変動しています。
お菓子作りに欠かせない「チョコレート」ですが、少しでも影響を抑えるために、ホワイトチョコレートやパータグラッセなどの活用をご検討いただければ幸いです。