パン屋さんに聞いてみました!たった一人で製造。なのに開店直後にラインナップの8割以上を陳列できる理由とは【採用事例】
開店と同時に商品を充実させたい!!
リテールベーカリーであればそんな思いを持って製造されている方も多いのではないでしょうか。
ただ現実的には、その思いを達成するのは容易ではありません。
じゃあ「夜中から作業すればいいのでは?」
物理的に考えれば、夜中から仕込みを始め、開店時間に合わせてパンを焼成することは可能だと思います。
しかし、「働き方改革」が推進され始めている昨今。
なかなか従業員に夜中からの作業を指示するのは難しいと思います。
また一人で製造されているリテールベーカリーのオーナーが、思いを実現する為に無理して製造を続ければ、いずれ体を壊してしまう可能性が考えられます。
そこで今回は、
たった一人で製造されているにも関わらず、開店と同時にラインナップの8割を陳列されているリテールベーカリーがあるとの事で、その秘密をお聞きして来ました。
ブーランジェリー クスパン オーナーシェフ
楠田 法久 氏
▼お店紹介
兵庫県神戸市の中心街から車で約40分程の場所にお店があります。
店舗周辺は、マンションや一軒家が多いベッドタウン。主婦層を中心に、早朝から来店客が訪れる地域密着型のベーカリーです。
お店はコンパクトながら、ハード系を中心にラインナップは約60種類と非常に豊富な品揃え。
製造は全てオーナーの楠田さんが行い、販売は奥様とパート1名の3名体制でお店を切り盛りされています。
作業効率を考え、思い切ってパン酵母を切り替えてみた
―最近、パン酵母をルサッフルの「リロンデル1895」に切り替えたとのことですが何故ですか
一番の理由は、開店と同時に商品ラインナップを充実させたかったからです。
私の店の製造は自分だけしかいないため、1人で全ての製造を行う必要があります。
開店に合わせてパンを充実させるには、いかに効率よく作業ができるかが重要です。
もちろん、夜中から製造すればいいのですが…
このご時世ですし、時代に合った効率重視の製造方法が無いか模索していました。
そんな思いがある中で、たまたま日仏商事の研究開発の方からリロンデル1895の紹介があり、私の理想に近づけられるパン酵母だと思い切り替えてみました。
―パン酵母を切り替えるのに抵抗はなかったですか
正直なところ、勇気は必要でした。
よく売れる食パンは今までと同じパン酵母を使い、ハード系や菓子パンなどを中心に徐々にリロンデル1895を試しながら切り替えて行きました。
今では、食パンを除くすべてのパンにリロンデル1895を使用しています。
―リロンデル1895を使って感じたメリットは
●作業効率が向上
効率を考えて冷蔵製法を積極的に採用し始め冷蔵庫も増やしたのですが、冷蔵製法で上手く発酵のコントロールができる商品だと思いました。
今まで使用していた生イーストであれば、朝に店に来て復温していい状態の生地にしようとすると90分以上必要でしたが、リロンデル1895に切り替えてからはその作業が約20分短縮できました。
●風味や出来上がりはそのまま
一番懸念していたのが、パン酵母を変える事で味やパンの雰囲気が変わってしまう事でしたが、復温時間が短縮できるうえに生地のボリュームは今までと同じ、クラストも固くなり過ぎず良い状態に焼きあがります。
作業時間が短縮しているにも関わらず、生地・焼成後のパンの状態は向上しています。
●機会損失が無い
リロンデル1895を使うようになって、製造コントロールがしやすくなりました。
そのおかげで、自分が販売したいタイミングでパンが陳列できるようになったのは大きなメリットですね。
例えば、今までお昼から夕方しか陳列できていなかった商品があったのですが、朝・昼・晩の3回の販売タイミングに合わせ製造工程を組んで、需要が高まるベストなタイミングで商品が陳列できるようになったことで来店客数の最も多くなる時間帯を逃すことがなくなりました。
●その他のメリット
あっ出勤する時間が1時間遅くなりました(笑)
パン酵母以外にも要因はありますが、朝の作業時間が短縮できたのはリロンデル1895なくして実現しなかったのは事実です。
―リロンデル1895を使って感じたデメリットは
最初に切り替えの勇気が必要なだけで、デメリットは正直感じていません。
あえて言うなら、冷蔵製法に変えたことで工程や窯の温度設定の変更などは発生しましたが、これはリロンデル1895だけでなく他のパン酵母で冷蔵製法にした場合でも同様の事がおきると思います。
ラインナップ充実で売り上げアップを実現
―開店と同時にラインナップが充実した事で、どんな効果がありましたか
来店客が増加した事ですね。
定期的に朝に来店いただくお客様が、ハード系のパンのラインナップが朝から充実している事を口コミで広げていただいたおかげで、徐々に来店客数が増えてきました。
実は、店の売り上げで一番比率が高い食パンについで人気なのがハード系なんです。
ハード系のラインナップが充実している事でお客さんの来店きっかけができたと思います。
パン酵母を切り替えて1ヵ月経ったくらいから、売り上げも必然的に上がっていきました。
独立開業されて、少人数で製造を行っているお店にはリロンデル1895は非常に適した商品だと感じています。
取材後記
今回は、独立開業をされて少人数でお店を運営されているベーカリーにお話をお聞きできました。
パン酵母を切り替えるというのは容易ではない中、切り替えを行い、その結果作業効率の向上を実現しお店の売り上げにもつながったいい例だったと思います。
すでにベーカリーをされているお店だけでなく、これから独立開業して少人数でお店を運営されている方にもおすすめのパン酵母「リロンデル1895」。
あなたのお店の救世主になるパン酵母になるかも知れません。
取材協力
ブーランジェリー クスパン
住所:兵庫県神戸市垂水区神陵台8丁目1-9 新和ビル1階
TEL078-782-8660
Facebook:https://www.facebook.com/boulangeriekusupain/
関連URL
▼関連URL
・リロンデル1895特設ページ
https://lesaffre.jp/lhirondelle1895/
・商品紹介ページ
https://www.nichifutsu.co.jp/products/foods/13761/
・ルサッフル公式サイト
https://lesaffre.jp/