火抜けのよい大型パンの焼成にはボンガードオーブンを。 パリ18区「Atelier P1」オーナー ジュリアン氏にインタビュー!
2022年、ボンガード社はおかげさまで100周年を迎えました。
これまでにも100周年特別ページの公開や、インスタグラムキャンペーンなどを開催してきましたが、まだまだボンガード社100年イベントは続きます!
今後は国内外の導入事例として、実際にボンガード社製品をお使いいただいているお客様の生の声をご紹介していきます。第1回目は、ボンガード社がおすすめするフランス・パリのブーランジュリー「Atelier P1」です!
Atelier P1
オーナーシェフ
Julien CANTENOT 氏
▼Profile
経営学を学んだ後、ローヌ=アルプ地方で家族が経営するブーランジュリー『La Panière』 で修業開始。その後、École Ferrandi やEIDB などの製菓製パン学校で短期研修を受講し、Air B&B Experienceでパン教室の運営を経て、2019年に『Atelier P1』をオープン。
-まずはお店のコンセプト、スペシャリテについて教えてください。
私がコンセプトとして大切にしているのは、「透明性」です。パリでは地下に製造スペースがあるブーランジュリーが多いのですが、お客様から製造現場が見え、スタッフとお客さまとが直接コミュニケーションがとれるようなオープンなお店にしたかったので、お店の場所も角地にあり、ガラス張りになっているこの場所を選びました。何もない状態だった場所を床材から1つずつ選んで今のお店の状態にしました。
材料に関しては、100%オーガニックの原材料を使用し、ルヴァン種を使用した長時間発酵のパンを製造しています。うちでは、バゲットは製造せず、長期保存できる大型のパン、栄養価の高いパンを製造するようにしています。
スペシャリテの「パン・デュ・スクエアP1(=Pain) DU SQUARE」は、ドゥミ・コンプレの小麦粉と塩、水、ルヴァンのみで製造しています。20時間発酵、また小麦粉はパリから80kmの場所、シャトー=ランドン(Chateau-Landon)のローカルな小麦粉を使用しています!
-続いて、ご使用いただいているボンガードオーブンについて教えてください。
私のお店では、1列4段のOrion EvOオーブンを使用していますが、オプションで最上段にROC焼成室を搭載しています。ボンガード社が特許を取得している焼成室で、古来の石窯をヒントに焼成室の天井や、床面、両側面に石盤を張り巡らせた構造になっていて、1時間以上の焼成が必要な大型パンや高さのあるパンの焼成を可能にしてくれます。
石盤のおかげで、蓄熱性が高く、ゆっくりと火を通すことで、火抜けが良いパンに仕上げてくれます!
また取扱い説明書を確認しなくても、スタッフみながスマートフォンのように感覚的に使用できる操作盤Intuitiv’2も非常に便利で気に入っています。プログラム焼成ができるところも助かっていますね。(下記写真参照)
それと、パリの狭い厨房はどうしても余分なスペースが取れないので、挿入盤を使わないときに、邪魔にならない場所に収納できるエレベーターも気にいっています!
-ボンガード社のオーブンを採用された理由をお伺いできますか。
まずは焼成の品質とスチーム、そして私たちスタイルでもある大型のパンを、ボリュームを出して、しっかり焼いてくれることが1番の理由です。
あとは、ブーランジェとして尊敬している父のアドバイスも大きかったですね。父はローヌ=アルプ地方で『La Panière』というブーランジュリーを同地方内で41店舗経営しており、その全ての店舗でボンガード 社のオーブンを使用しています。
父は、長年の経験からボンガード社製品を信頼しており、非常に頑丈なオーブンであることも知っていました。ボンガード社のオーブンと30年以上一緒にパンを焼いてきましたからね!
-オーブン以外ではどのようなボンガード製品をご使用いただいていますか。
コンベクションオーブンもボンガード社のもので、ヴィエノワズリ―やタルトなどの焼成に使用しています。
あとは、1袋用のスパイラルミキサー Spiral EvO 80を2台と、縦型ミキサー1台も導入しています。卓上のリバースシーターLaminorやホイロなどもボンガード社のものですね!
※日仏商事では、コンベクション、縦型ミキサー、ホイロは現在お取り扱いがありません。
-お店の営業スタイルについてもお伺いしたいです。
お店の営業時間は8時から20時で、製造スタッフは6時から13時までの勤務です。
ストレート法で作るパンもありますが、基本的には前日に冷蔵生地を用意し、当日冷蔵生地を焼成するという工程に合わせた出勤スタイルになります。
6時に出勤して、前日に仕込んでいたパンを焼成していき、当日分と翌日分の生地を仕込み、翌日分は冷蔵して帰宅するということですね。
サンドイッチなどの軽食担当の製造スタッフは8時~15時勤務で、販売スタッフは7時~14時、8時~15時、13時半~21時に分けて勤務してもらっています。
-今後のビジョンについて教えてください。
イギリスにあるブーランジュリー『e5 Bakehouse』からとても影響を受けているのですが、いずれはイートインできるカフェスペースや製粉スペース、レッスン専用スペースなどを併設した複合的なブーランジュリーが開けたらよいなと考えています。
イメージ通りのお店をつくるとなると、80名以上のスタッフと大きなスペースが必要になり、それを実現するにはパリでは難しいと思っています。
パリにこだわっているわけではないので、将来的には地方への移転も考えています。
-お気に入りのパン屋さんはありますか?
フランス国内だと、エクサン・プロヴァンスにある『Farinoman Fou』、ボルドーにある『Boulangerie Terre de Beaulieu』、パリだと『Boulangerie Chambelland』や『Solques Bruno』、日本人の方が経営されている『Shinya Pain』あたりですね。ぜひパリにお越しの際は、訪問してみてください!
―店舗情報―
店名:Atelier P1
住所:157 Rue Marcadet 75018 Paris
Web:https://atelierp1.fr
Instagram : @atelierp1