2023/09/13
フランス通信vol.02 パリのアイスクリームがアツい!注目の3店舗を紹介
こんにちは!
フランスの生の情報をお届けする「フランス通信」の第二回は、フランスのアイスクリーム事情をご紹介したいと思います。
世界随一の観光都市であるパリ。夏のバカンス時期には、パリを訪れる観光客で溢れかえり、アイスクリーム屋さん(グラスリー)は大忙し。パリの中心にあるマレ地区では、何軒ものグラスリーがしのぎを削っています。
数あるグラスリーのなかから注目の3店舗をご紹介します。
レバノン生まれのグラスリー「BACHIR(バシール)」
いまパリでは、レバノンのアイスクリームが人気急上昇中。
Achta(アシュタ)と呼ばれる、オレンジフラワーとミルクフラワーを使った脂肪分の少ないヘルシーでコクのある味わいのレバノンアイスクリーム。特徴はなんといってもそのビジュアル。細かく刻まれたピスタチオが、アイスクリームの表面が見えなくなるほどまぶされておりインパクト大!購入すると誰もがまずは写真撮影しています。
このレバノンアイスクリームブームの火付け役がBACHIR(バシール)というグラスリー。
1936年、バシール兄弟によって創られたアイスクリームがレバノン国内で成功をおさめ、その後、フランス育ちの孫娘たちが2017年にパリ1号店をオープン。
無農薬栽培、AB認証取得済みの100%オーガニック素材で作られるアイスクリームです。
▲お好みでホイップクリームもトッピング
レバノンアイスクリームの人気はすっかり定着し、今年5月には、ギャラリーラファイエット食品館にて、プロモーションも行われました。
別のレバノンアイスクリームのブランド「Baltis(バルティス)」も昨年6月にオープン。そちらもパリ2号店ができ、競合店として台頭中です。
MOFが手がける多彩なグラスリー「LA GLACERIE PARIS(ラ・グラスリー・パリ)」
続いてはLA GLACERIE PARIS(ラ・グラスリー・パリ)。
アイスクリームのフランス最優秀職人(MOF)であるDavid Wesmaël(ダヴィッド・ヴェスマエル)氏が手がけるグラスリー。アイスクリームを作らせたら右に出る者はいません。
▲ラ・グラスリー・パリの美しい球体のアイスケーキ「グラス・アントルメ」
宝石のように美しい球状のアイスが有名ですが、観光客がメインのバカンス時期は、コーンとカップ入りアイスが中心。この夏の限定フレーバーは全4種。味噌、スダチなどの日本食材を使用した意欲的な作品ばかりです。
筆者が試してみたのは、ユズ、抹茶、海苔の風味。ユズの効いた清涼感のある味わいで、夏にぴったりの一品でした。
ヴェスマエル氏がクリエイション・ディレクターを務めるショコラトリー・キャラメリエが神戸にオープン
ヴェスマエル氏は現在、塩バターキャラメルとショコラのブランド「メゾン・ルルー(Maison Le Roux)」の監修も担当。
そしてそのメゾン・ルルーの日本初の路面店&ティーサロンが今年の9月、神戸にオープンしました。塩バターキャラメルの代名詞ともなっており、本国フランスでは大人気商品の「C.B.S®」をはじめ、ハイクオリティなボンボンショコラやドリンクを楽しむことができます。
筆者は「C.B.S®」のドリンク(ホット)をいただきましたが、塩キャラメルの美味しさをそのままドリンクにしたような、甘味と塩味のバランスが絶妙の、ドリンクというよりスイーツに近い贅沢な味わい。ここでしか飲めないレア感のある特別な一品でした。
▲ヴェスマエル氏監修の「フラッペ」シリーズ
料理界の巨匠による贅沢なグラスリー「La Glace Alain Ducasse, Manufacture à Paris(ラ・グラス・アラン・デュカス マニュファクチュール・ア・パリ)」
世界的な料理人、アラン・デュカス氏がフレンチの世界から飛び出し、ショコラトリーに続いて手がけたのがアイスクリーム。
ノルマンディ地方の全脂肪乳など、厳選された素材のみを使って丁寧に作られたアイスクリームは、「贅沢」のひとこと。
筆者が選んでみたのは王道の「ショコラ」と「トロワ・バニラ」の2つのフレーバー。
「ショコラ」はペルー産75%ショコラとカカオニブ入りのビターな本格派。
「トロワ・バニラ」は、インドネシア、ウガンダ、タヒチの3種類の香り高いバニラを使用したこだわりの風味です。2種類で6.5ユーロと、小ぶりで割高感はありますが、贅沢な美味しさに十分満足できました。
レストランの食事が必ずデザートで終わるフランスでは、老若男女問わずみんなスイーツが大好き。アイスクリームも同様で、スーツ姿の男性が一人、歩きながらアイスを食べているのもよくある光景。蒸し暑い週末、マルシェでの買い物帰りの老齢のご夫婦が仲良くアイスクリームを食べながら通り過ぎていく光景が微笑ましい夏の一日でした。
みなさんもパリを訪れた際には、ぜひここでしか食べられないアイスクリームを楽しんでみてください。
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