2021.01.7

板橋区蓮根 &TAKANO PAIN(タカノパン)【saf製パンコンテスト第6回入賞者インタビュー】

昨年開催を予定しておりました第9回saf製パンコンテスト。
新型コロナウイルス流行により延期しておりましたが、この度「そして未来へ」というテーマでの開催が決まりました。

そこで今回N&Fマガジン編集部では、過去の大会において入賞された方にインタビューを行い、コンテストにかけた想いや副賞のフランス研修ツアーでの思い出などを伺ってまいりました。

saf製パンコンテスト入賞者インタビュー第一弾は、板橋区にある「&TAKANO PAIN」のオーナーシェフ高野さん。
第6回saf製パンコンテストにてカテゴリーA賞(ルサッフル社製の低糖性タイプのパン酵母を使用した食事用パンの作品)を受賞された高野さんに当時の思い出をお話していただきました。

&TAKANO PAIN 高野 隆一氏

宝石店、不動産会社にて勤務したのち、パン職人へ転職。
Cafe Madu(カフェ マディー)、VIRON(ヴィロン)、ARTISAN BOULANGER CUPIDO(アルチザン・ブーランジェ・クピド!)、ホテルメトロポリタンにて勤務。
ホテルメトロポリタンに在勤中、第6回saf製パンコンテストに出場しカテゴリーA(ルサッフル社製の低糖性タイプのパン酵母を使用した食事用パンの作品)にてカテゴリーA賞を受賞。他にもコンテストで数々の入賞経験を持つ。
2019年12月に自身のお店、「&TAKANO PAIN」を板橋区蓮根に開業。

-まずは、お店の紹介をお願いいたします。
「日常の中に非日常を」というコンセプトのもと、2019年12月にオープンしました。
商品数は約50種類です。

▲パンの種類は約50種類。ハード系からヴィエノワズリーまで様々なパンが並びます。

一番人気の商品は、食パンです。
オリンピックのメダルに掛けた食パン『金麦(湯種製法)』・『銀麦(低温長時間製法)』・『銅麦(焙煎 五穀入り)』の3種類と、レーズンが入った『ぶどう食パン』の計4種類を販売しております。お客様からの人気が高く想像を超える売れ行きです。

▲食パン4種類はイラストで商品説明

▲左:銅麦 中央:銀麦 右:金麦

またハード系のパンもおすすめです。
食べたことが無い方も少量から購入できるよう、スライスしたものも販売しています。
練りこんだ副材料が見えた方が分かりやすいと思い、なるべくスライスして販売するようにしています。

▲ハード系はスライスでも販売

▲スライスしたハード系パンの商品例

テストに挑戦しようと思ったきっかけは憧れのシェフの存在?


-では早速、本題のsaf製パンコンテストについて伺います。
まず始めに、saf製パンコンテストに出場しようと思ったきっかけを教えて下さい。

以前はあまりコンテストに参加することに興味はありませんでした。
しかし、ホテルメトロポリタンで勤務していた時に、憧れていたシェフがsaf製パンコンテストで賞を獲得されたのをきっかけに興味を持ち始め、入賞したら海外に行けるという副賞に惹かれて私自身もコンテストに挑戦したいと思うようになりました。
あるコンテストに初めて出場した際、初挑戦で入賞することが出来たのをきっかけに、ほかのコンテストでも自分の実力を試してみたいと思い、各企業で開催されていた様々なコンテストに挑戦しました。
その中でもsaf製パンコンテストは、入賞すればフランスでの研修ツアーがあり、本場の味を体感したいと思っていたので意気込んで挑戦をしました。

テーマ「誰かに送りたいパン~あの人に食べてほしいシーン~」
カテゴリーA
作品名:ヴァン・ルージュ

-ワインを練りこむという斬新な発想ですが、どのような経緯でこのパンを作られたのですか?
フランスの代表的な発酵食品の二大巨頭であるパンとワインを組み合わせました。
「フランスの食文化とその歴史など、フランスの伝統を今後も日本で継承して反映できるように」という想いを込めてこの作品を作りました。

-ワインを加えたことにより、パン生地の発酵力が下がってしまうと思いますが・・・
確かに、ワインを加えるとパンの発酵力は下がってしまいます。
その為、ワインのアルコールをとばすのはもちろんのこと、ボリュームアップを目的として、ルヴァン・ド・パートを混ぜたり、イーストを調整してカバーしました。

 

コンテストに出場して得たかけがえのないものとは?


-コンテストに出場して感じたメリットを教えてください。
①人脈が広がった
最終審査の会場(日仏商事)で、同じコンテストに出場していたパン職人の方々と沢山交流できました。
普段、職場以外のパン職人と交流できる機会があまりなかったので、saf製パンコンテストに出場したことでかなり人脈が広がりました。
6年経った今でも親交のある職人達がおり、出場して良かったと感じています。

②スキルアップ
お店の新作商品を考える時以上にコンテストで出品する作品は時間をかけて作成しました。
「あーでもない、こーでもない・・」と何度も試作をし、試行錯誤を繰り返しながら集中する日々でした。
パンの製法に関して調べ、試していく中で、新たな発見が多々ありパンの性質についてより深いところまで知ることができました。とても勉強になりましたし、今後パン職人として従事していくにあたり、スキルアップにもつながりました。

▲ルサッフル本社にて

-副賞として、フランス研修ツアーを獲得されましたがフランスでの思い出はありますか?
saf製パンコンテストの副賞で、人生で初めてフランスへ行きました。
ルサッフル社の本社や、フランスとスイスの国境にあるブーランジュリーなど、普段行くことができない場所に連れて行ってもらいました。
また、フランスの地方の食文化にも、実際に触れて知ることができたのは今思い返してもとても良かったです。
お金を積んでもできないような貴重な体験を沢山させていただき、なにより本場のフランスを味わえたことに感動しました。

▲フランス研修ツアー現地のブーランジェと対談

▲フランス研修ツアーでディプロムを贈呈

▲エビアンの源水を採取

▲スイスの中大手工場を視察

▲スイスとフランスの国境にあるブーランジュリー

-入賞された後、どのような反響がありましたか?
当時勤めていたホテルでは、入賞商品をベーカリーの新商品として実際に販売させていただきました。
また、当時はまだ同僚内で社外のコンテストに出場する人が少なかったということもあり、コンテストで入賞が続いた時は会社から社長褒賞をいただくことができました。

-お店でディプロムを飾っていただいていますね。
はい、お店のレジ横に飾っています。
また、お店のSNSでも近所の方の信頼をもらうためにオープン前にコンテストに入賞したことは投稿し、宣伝しました。

▲saf製パンコンテストのディプロム

開業前に「経歴証明になるため、信頼度が高まる」と税理士の方にアドバイスされ、事業計画書を提出する時や、銀行に融資をお願いする際に、真っ先にコンテストでの入賞経歴を説明しました。
コンテストの入賞経歴は、お店を開業するときにかなり役に立ちました。

 

出場を考えている方へ・・・


-最後に、今後saf製パンコンテストに出場される方へ一言お願いします!
入賞できるできない関係なく、ぜひ参加してみてほしいコンテストです。
作品を考えたり、試作をするのはとても勉強になり、ご自身のスキルアップにもつながります。
また、副賞のフランス研修ツアーでは、お金を積んでもできないような体験ばかりなので良い刺激になります。
参加を考えている方は、チャレンジして頑張ってもらいたいです。

 

編集後記


開店前から、地元の方で行列ができるほどの人気店「&TAKANO PAIN」さん。お忙しいところ、取材にご協力いただきありがとうございました。
当時の思い出や、作品の裏話など様々なお話をお伺いした中で、「過去に出場したコンテストの中で、もう一度挑戦したいのはsaf製パンコンテストです」とおっしゃっていただいた高野さんのお言葉が印象的でした。
それだけ、高野さんの中で強く印象に残っているコンテストであるのだと嬉しく感じました。
パン酵母とワインを掛け合わせるという斬新な発想のパン。とても興味深い組み合わせです。
筆者と同じように興味を持たれる方も多いのではないでしょうか。
現在は、コンテストで入賞した作品は販売していないとのことですが、いつか商品化して販売されることを楽しみにしております。

数々のコンテストに入賞経験のある高野さんが作り上げる美味しいパンに魅了され、大量にパンを購入し、帰路につきました。

 

取材協力


&TAKANO PAIN(アンド タカノパン)
住所:東京都板橋区蓮根2-30-8 (GoogleMapで見る
営業時間:12:00~20:00
定休日:月・火曜日
☞&TAKANO PAIN公式Instagram
☞&TAKANO PAIN公式Twitter
☞&TAKANO PAIN公式HP

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