2025/06/26

パティスリー・ベーカリー経営者必見!中小企業診断士に聞いた、今こそ知りたい補助金制度のはなし


設備投資や機械導入を検討する際、「補助金を活用できたら」と考える事業者は少なくありません。
しかし、補助金制度は種類が多く、申請のタイミングや要件も複雑で、「何から始めればいいのか分からない」という声もよく聞かれます。

そこで今回は、パティスリー・ベーカリー業界における補助金活用の現状や、申請のポイント、実際の導入事例について、中小企業診断士として数多くの申請支援を行ってきた内田啓一氏(経営創研株式会社)にお話を伺いました。

そして今回、より多くの皆さまに補助金を身近に感じていただきたいという思いから、記事の最後にセミナーのお知らせもご用意しています。
ぜひ最後までご覧ください。

経営創研株式会社
中小企業診断士
内田 啓一 氏

▼Profile
大学卒業後、建設業界で電気技術者や、営業として20年以上の経験を経て、現在は経営創研株式会社にて中小企業診断士として活躍。
食品業界の補助金コンサルを中心に創業コンサル、資格受験機関のセミナー講師、商工相談員等でも活動。
=資格=
・中小企業診断士
・第3種電気主任技術者
・第2種電気工事士
・食品衛生責任者
=著書=
・中小企業診断士合格ポイントマスター上・下(共著):通産資料調査会版、工学図書版

-近年、パティスリーやベーカリー業界では、機械導入にあたって補助金を活用するニーズが高まっていますが、この背景についてどのようにお考えでしょうか。
私自身、展示会などで補助金の情報を発信する機会があります。2〜3年前の来場者は「補助金って何ができるの?」といった漠然とした興味を持つ方が多かったのですが、最近では「こういう補助金があると聞いた」「知り合いの店が採択されたらしいから、その補助金について詳しく聞きたい」といった、具体的な目的を持って相談に来られる方が増えてきました。

背景には、企業側の補助金に対する理解が進んできたことがあると思います。補助金制度は国や自治体、各省庁の目的によって多様に存在しており、以前よりも情報が広まりやすくなっています。また、実際に補助金を活用した事業者が増えたことで、「自分たちも使えるのでは」という意識が広がっているのではないでしょうか。

さらに、コロナ禍を経て経済が回復し、インバウンド需要も戻りつつある中で、「今のままではいけない」「今こそ投資のタイミングでは」と考える事業者が増えていることも、補助金への関心を後押ししているように感じます。

-この業界で活用可能な代表的な補助金には、どのようなものがありますか?
現在、パティスリー・ベーカリー業界で活用が期待されている代表的な補助金のひとつが、経済産業省が管轄する「省力化補助金(一般型)」です。この制度は2024年度から新たにスタートしたもので、今年から「一般型」が追加され、取り組みやすくなりました。

さらに、「新事業進出補助金」が今年からスタートしています。
この補助金の特徴は、既存事業の延長ではなく、新たな事業への取り組みや新しい顧客開拓を支援するためのもので、直近での締め切りは2025年7月上旬頃とされています。

パティスリー・ベーカリー業界でよく話題にあがる「ものづくり補助金」もあります。
こちらは年におおよそ3回の公募があり、直近では2025年4月末に19回目の締め切りが終わり、次回20次は7月下旬に締め切りになります。
もともとは「生産性向上」を目的とした制度で、設備投資によって効率が上がれば対象となる、比較的使いやすい補助金でした。
しかし近年では、「革新的な取り組み」や「新しい製品・サービスの開発」など、より高度な要件が求められるようになってきており、ややハードルが上がっているのが現状です。

現在交付されている補助金(例)

▲現在交付されている補助金(例)

このほかにも、企業の成長ステージや目的に応じて活用できる補助金は多数あります。たとえば、大規模事業者向けの高額な補助金制度や、事業承継を支援する補助金、地域密着型の地域活性のための補助金など、目的に応じた選択肢が広がっています。

-実際に補助金を活用して機械導入に成功されたベーカリーやパティスリーの事例があれば、ご紹介いただけますでしょうか。
ある著名なパティスリーブランドが法人向けのオーダースイーツ事業を新たに立ち上げ、BtoCからBtoBへの展開を図ることで、当時実施されていた事業再構築補助金の採択を受け、ウォータージェットカッター「シェフカット」を中心に複数の機械を導入されました。
既存の小売とは異なる顧客層・用途に対応することで、「新規性」が評価された例です。

また、別の事例として、地方の和菓子店が地元食材を活かした新商品開発と店舗の衛生環境改善をセットで申請し、補助金を獲得されました。その後、テレビで紹介されたことをきっかけに売上が急増し、補助金による設備投資が事業成長に直結したケースもあります。

このほかにも、健康志向の商品開発や、機械のモデルルームと小売店舗を組み合わせた新たな販売スタイルの構築など、補助金を活用した多様な取り組みが全国各地で進んでいます。

基本的に補助金の対象となるのは、生産性の向上や労働時間の短縮、衛生面の改善に寄与する機械です。たとえば、日仏商事の「シェフカット」や「エンローバー」などは、補助金の目的に合致しやすい代表的な機械といえます。

イドロプロセス社 シェフカット

▲イドロプロセス社 シェフカット

サヴィゴワゾー社 チョコレートエンローバーCRYSTAL305

▲サヴィゴワゾー社 チョコレートエンローバーCRYSTAL305

-補助金制度の最新情報を収集するためにはどのような手段が有効でしょうか。
補助金を交付している省庁のホームページを確認することが、情報収集のうえで最も正確な方法です。しかし、補助金制度は地方自治体を含めると何千種類にも及ぶため、目的に合った制度を探し出すのはかなり苦労します。そういったときは、私のような中小企業診断士にご相談いただくのが効率的です。
ご相談は無料で承っておりますので、「補助金を活用したい事業内容」や「導入時期」などをお聞かせいただければ、最適な制度をご提案いたします。

また、経営創研株式会社では、2025年4月より補助金に関する最新情報をまとめたメールマガジンを毎月配信しています。
下記のメールアドレス宛にメールマガジン希望の旨をご連絡いただければ、どなたでも無料で情報を受け取ることができますので、ぜひご活用ください。

【ご連絡窓口】
経営創研株式会社E-mail:mailmaga★keieisoken.co.jp
※上記の「★」記号を「@」記号に置き換えてください。

そして、7月29日(火)には日仏商事にて「補助金活用セミナー」を開催予定です。
補助金にご興味のある方、これから活用を検討されている方は、ぜひご参加ください。

-補助金セミナーでは、どのような内容を予定されているか教えていただけますか。
補助金セミナーでは、
・補助金・助成金とはどういうものか
・設備投資を考えているが、何か使える補助金はあるのか
・補助金を活用したいが、どのように進めればよいのか
といった、事業者の皆さまが抱えやすい疑問に対して、実際の採択事例を交えながら解説いたします。
ご希望の方には個別相談のご予約も承りますので、具体的なご相談がある方も歓迎します。

セミナーの開催日程とお申込み方法


■開催日時
7月29日(火)13:30~15:00

■場所
日仏商事株式会社 東京事業所2階エスパスラボ
東京都渋谷区渋谷1-20-27
地図はこちら

■定員
24名

■受講料
無料

■申込方法(WEB)
お申込みフォームから必要事項を入力してください。

お申込みはこちらから
https://forms.office.com/r/2YghQKgEnH
※お申込み受付は先着順とし、定員になり次第締め切りいたします。

■講師
経営創研株式会社
中小企業診断士 内田啓一氏

■その他
筆記用具と名刺1枚をご持参ください。

■注意事項
詳細問合せ、キャンセル等につきましては、下記電話番号にてご連絡お願いいたします。
担当:日仏商事株式会社 東京営業課
TEL:03-5778-2481

皆さまのご参加、心よりお待ちしております。

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