高温シロップを作る手間いらず!
簡単にイタリアンメレンゲを作る方法とは【研究開発課が解決!】
弊社の研究開発課では、お客様からの様々なお問い合わせや日々の製造で生じる疑問に、弊社の研究開発課で日々行っているテストやご提案でお応えします。
―ご相談内容―
イタリアンメレンゲは約120℃まで熱したシロップを扱います。少量であれば問題なく製造できますが、大量になるとかなり危ない作業にもなりますので製造が難しい場合もあります。
シロップを炊かずに簡単にイタリアンメレンゲを作るにはどうすればいいですか?
大量のシロップを炊いてミキサーに注ぐのは危険な作業になります。今回は、熱いシロップを炊かなくてもイタリアンメレンゲが簡単に作れる商品を、テスト内容と併せてご紹介します。
INDEX
1. 簡単にイタリアンメレンゲができる商品のご紹介
弊社の扱うイタリアンメレンゲミックス「ヴェネチアーナ」という商品をご存知でしょうか。
・製造時に加熱が不要
・2ステップでイタリアンメレンゲが作れる
・仕込み方は簡単!ヴェネチア―ナにぬるま湯(40℃)を合わせてミキサーで高速ミキシングをするだけで完成。
2.「ヴェネチアーナ」を使用するメリット
・高温のシロップを用意する必要がありません。加熱せず作業できるので、作業時間を短縮でき、洗い物も減らすことが出来ます。また火傷のリスクもありません。
・シロップを煮詰める調整が必要ないため、経験の少ない従業員にも任せられます。
・割卵の必要が無いため、衛生的です。
3. ヴェネチアーナ使用 イタリアンメレンゲの作り方
≪基本配合≫
ヴェネチア―ナ :200g
ぬるま湯(40℃):120g
≪作り方≫
①ヴェネチア―ナとぬるま湯をミキサーに入れ全体を馴染ませる。
②高速ミキシングで約4分泡立てる。(仕込む量によりミキシング時間は変動します。)
4. 作る際の注意点
大事なポイントは、液体の温度です。今回は、液体の温度を変えてテストを行いました。
テスト① 水(20℃)を使用
結果としてイタリアンメレンゲは出来ましたが、ヴェネチア―ナが水に溶けにくく、4分では泡立ちがあまいものとなりました。ツヤはありますが、若干水っぽさが残るメレンゲになりました。通常通りの状態にするにはミキシングの時間をかなり長くする必要があり、実際のテストでは15分かかりました。絞った状態も若干柔らかく感じ、安定感があまりないです。
テスト② ぬるま湯(40℃)を使用(推奨温度)
①よりも早く溶け、あきらかに泡立つのが早く感じました。
テスト③ お湯(60℃)を使用
温度が高い分混ざりは早く感じます。泡立ちも早く感じましたが、普段より泡立つのが早いため調整が難しいです。4分でミキシングを止めましたが、キメは若干粗く感じます。
5. イタリアンメレンゲをヴェネチアーナ使用イタリアンメレンゲに置き換える方法
現在イタリアンメレンゲを使っているレシピで、それをヴェネチアーナに置き換えた場合のテストをしてみました。
置き換えの目安として、ご参照ください。
〈イタリアンメレンゲ使用のフルーツムース〉
卵白……50g
水……40g
グラニュー糖……125g
冷凍ピューレ フレーズ……180g
冷凍ピューレ フランボワーズ……100g
粉ゼラチン(200ブルーム)……6g
水……30g
生クリーム 35%……220g
以下は、「ヴェネチアーナ」を使用して同じような配合のレシピになります。
〈ヴェネチアーナ使用 イタリアンメレンゲ〉
ヴェネチアーナ……100g
ぬるま湯……60g
冷凍ピューレ フレーズ……180g
冷凍ピューレ フランボワーズ……100g
粉ゼラチン(200ブルーム)……6g
水……30g
生クリーム 35%……220g
赤字部分が置き換え可能です。「ヴェネチアーナ」を使用することで、同じようなイタリアンメレンゲが作れますので、ぜひご活用ください。
6. ヴェネチアーナを使ったレシピ
以下のように手軽にイタリアンメレンゲを作ることができるので参考までにレシピを添付いたします。
タルトシトロン
オレンジサンギーヌ ジャンジョンブル
今回のテストでは、ヴェネチアーナを使って簡単にできるイタリアンメレンゲについてご紹介しました。パティスリーではイタリアンメレンゲをよく使用しますが、工程上製造が難しいところもあるのではないでしょうか。
その他にも、研究開発では海外の商品を日本でより使いやすくするため、また、日々の製造で疑問を抱えているお客様の要望に応えるためにテストを行っています。今回の記事以外の内容でも、何かご相談やご質問がございましたらお気軽にお問合せください。