横浜市緑区 pain NEAR (パン ニア)【saf製パンコンテスト第7回入賞者インタビュー】
皆さんこんにちは!
今回は横浜市緑区にありますpain NEAR(パン ニア)様へ取材してきました。
オーナーシェフである大宗智成氏は数々のコンテストで入賞を果たした実力の持ち主です。
大宗さんが独立と同時に掲げた目標は「お客様の近くに寄り添う」ということでした。
どのようなお店作りをされているのか気になりますね!
弊社主催のsaf製パンコンテストでのご経験についても取材させていただきました。
pain NEAR
オーナーシェフ
大宗智成氏
▼Profile
東京製菓学校卒業後、横浜市内ホテルに16年間務める。
数々のコンテストに挑戦し、2016年 JPBカップ最優秀、2016年 saf製パンコンテスト部門賞に輝く。
2020年9月 横浜市緑区にて pain NEAR をオープンしオーナーシェフとして活躍中。
距離的にも気持ち的にもお客様と近くで接したい
ーお店のコンセプトについてご紹介ください
「 pain NEAR=近くのパン」という店名のとおり、お客様に身近に感じていただけるようなお店づくりを目指しています。
店内スペースがコンパクトで作業場からもお客様にお声がけがしやすく、距離的にも気持ち的にもお客様と近くで接することができます。お客様の生活の近くにある空間を実現しています。
ーお店のこだわりは何でしょうか?
外から中の様子が見えることです。もともとガラス戸の物件を探していました。
店内は明るく、棚にパンが並んでいるところが外から見えるのでお客様も入店しやすいようです。
ガラス張りなので清潔感を重視し、特に清掃には気を配っています。
イメージでいうと製パンコンテストの競技ブースでパンを作って販売しているという感じですね。
仕切りの扉を開ければ、厨房と売り場を一体化することが出来ます。コロナ禍なのでまだ一度も開けてはいませんが、いつか全開して、さらにお客様との距離が縮まる日が来ることを願っています。
▲店舗の外観
▲店内から外の様子を見ながら作業している様子
ー人気商品は何ですか?
人気商品は「パン・ド・ミ」です。近年の食パンブームも追い風となり、ヒット商品となっています。
男性には甘いパンが人気で、クロワッサンで作るダマンド フランボワーズ、ダマンド ショコラ バナーヌがよく売れていますね。
▲人気商品「パン・ド・ミ」
▲男性に人気!「ダマンド フランボワーズ/ダマンド ショコラ バナーヌ」
ーパン・ド・ミや菓子パンの他、ハード系も販売されていますね。
それもコンセプトの一つで、世界中の様々な国のパンを販売したいという気持ちがあり、日本のパン(クリームパンやあんパンなど)はもちろん、フランスパンやドイツパンなども作ります。
定番商品から季節商品まで展開し、1月からようやくサンドイッチの販売も始めました。
▲ショーケースに並んだ様々な種類のパン
▲総菜系のサンドイッチ(上段)とスイーツ系のサンドイッチ(下段)
ー来店されるお客様は、どんな方が多いですか?
40~50代の女性が多く、ひとりで来られる男性のお客様も沢山いらっしゃいます。仕事帰りなどに寄ってくださるのかリピーター客も増えています。今後は新規のお客様も増やしたいところです。
11時半から14時くらいまでが来店時間のピークですね。
また、パンを焼いているオーブンの中を見ていただけるので、焼き立ての状態での提供がしやすいです。
saf製パンコンテストに参加。「こころとからだに美味しいパン」を届けたい
ーコンテストに出られたきっかけは何ですか?
会員であるジャパンプロフェッショナルベーカーズ友の会の審査で推薦されたのがきっかけです。それ以来様々なコンテストに挑戦し、第7回saf製パンコンテストでは「こころとからだに美味しいパン」をテーマに柑橘系のフルーツを使ったブリオッシュ「Bouquet d’agrumes」を作りました。
ー作品づくりで工夫されたことはありますか?
「こころとからだに美味しいパン」を作成する時は、食べて美味しい・見て美味しい・贈ってうれしいという3つの点を意識しながらパンを作成しました。
ーコンテストに参加するメリットは何でしょうか?
入賞者との出会いや交流にあると思います。同じ方向性を持った人達が集まり、親交を深めることができます。
▲入賞された数々のコンテスト
▲第7回saf製パンコンテスト入賞作品 ‟Bouquet d’agrumes”
ーコンテストがきっかけで商品化したものはありますか?
ベーカリージャパンカップでの入賞がきっかけになった食パン(パン・ド・ミ)です。今は全く余裕が無いのですが、今後はsaf製パンコンテスト入賞作品の「Bouquet d’agrumes」の商品化にも積極的に取り組んでいきたいです。
工程にどう組み込もうかと毎日考えてはいるのですが、すぐには無理なんです(笑)
オープンしてまだ一年足らずなので、現在は今のラインナップを全力でなんとかこなしている状況です。
ーコンテストに挑戦する方へのメッセージがあれば教えてください。
うまく行くかどうかは分かりませんが、行動を起こさなければ何も変わらないので、
自分は経験がないからとか、そんなことは気にせずとりあえず挑戦してみることが大事だと思います。
努力した結果、良い点・悪い点や課題も出てくるので、そこをどう生かすかは自分次第です。発見が無ければ何も変わらないですからね。私も若い時、特に何も考えずに突然クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・ブーランジュリーに挑戦したことがあります。結果は伴いませんでしたが、得るものはありました。先輩がやっていないから、若いから出ちゃダメということはないです。
奇をてらったものよりは基本がしっかりとしたものを作ると良いと思います。
ーsaf製パンコンテストの副賞として行かれた研修旅行での思い出を伺えますか?
自分では思いつかない様々な場所へ連れて行ってもらえたことです。
その国々の食文化に触れられたことは刺激的な経験で、毎日こんなものを食べているんだなという発見がありました。
今度は自身のお金を使ってフランスに旅行したいと思います。
ーフランスで美味しかったものは?
ワインですね。自分ではなかなか飲まないので、教えてもらいながら飲めたのは沢山発見があってよかったです。
▲ルサッフル社ベーキングセンターでの技術研修
▲パリのブーランジュリー視察
▲ベルギー:ブルージュ
▲イタリア:ミラノ
ー今後使ってみたい食材は?
チョコレート系です。バケット+板チョコの組み合わせなど試してみたいです。
ジャムやフルーツ系も考えていて、フルッタデコールを使った商品を試作中です。例えばブリオッシュにジャムを入れて種類違いで販売できたらと思っています。
編集後記
お客様との距離を近くに感じられる地元密着のスタイルを大切にしたベーカリー「パン ニア」様の取材を通じて世界中のパンを召し上がっていただきたいという想いが伝わってきました。沢山のアイテムもお店の雰囲気も魅力的です!
コンテストで入賞された作品も商品化されているということで、普段の仕事とは違った面でのパンへの情熱が伝わってきます。また行きたいと思えるようなお店っていいですね。今後とも応援させていただきたいと思いました。
取材協力
住所:〒226-0011 神奈川県横浜市緑区中山1丁目9-309-1 (GoogleMapで見る)
TEL:045-482-9402
営業時間:9:30~18:00
定休日:木曜・日曜
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