2021.01.28

独立開業してパン屋をしたい!開業する際に困るあんなことやこんなこと。皆さんどうやって解決したの!?【採用事例】

「独立開業をしてパン屋をしたい!」。
そう意気込んだ時に立ちはだかるのが、「土地選び」、「製造機械の選定」、「店舗デザイン」などなど。
お店をオープンするまでに、解決すべき課題は沢山あります。

今回は、独立開業時の課題の一つでもある、
「製造機械の選定」にフォーカスをあて、昨年11月に神戸で開業された「ブーランジュリー Charme」さんに、独立開業について色々と聞いてみました。

 

オープン当初から人気店!?新興住宅地で子育て世代に支持率の高いベーカリー


向かったのは、最近子育て世代に人気になっている新興住宅エリア神戸の垂水。
早速取材クルーはお店に向かいました。
店舗のある住所に記載された通り現地に向かうと…。新築の住宅ばかりでお店はほとんどない。
「本当に、こんな閑静な住宅街にベーカリーはあるの?」と不安になりつつ、目的地へとさらに向かいます。

▲新築の住宅が並ぶ道中

「ん?何かパンのいい香りが」もしかしてと思い、その香りを頼りに進むと、ありました!住宅地にポツンとあるオアシス。
いやいや、あれは間違いなくベーカリーです。

素敵な外観のお店ですね。早速、店内へ。


ハード系を中心に、菓子パンや食パン、食事系のパンが所狭しとならんでいます。
どれも美味しそうですね~。

では、早速この素敵なベーカリーを運営されているオーナーさんに、本日の本題を聞いていきましょう。

ブーランジュリー Charme(シャルム)
 オーナーシェフ木村 敬史

▼Profile
高校時代から、自分の店を持ちたいという強い思いがあり、経営の勉強ができる大学へ進学。
大学時代は、大手ドーナツメーカーにてアルバイトをし、パンや菓子の製造を行いパンの製造に興味を持つ。
大学卒業後、パンの製造ができるベーカリーで働く道を選び、株式会社ドンクに入社し、13年働く。
2020年9月26日に、兵庫県の神戸市垂水区に「ブーランジュリー Charme」を開業。

―簡単にお店の紹介をお願いします
当店では、できるだけポーション小さめでラインナップを沢山陳列することを心がけています。

お店の周辺は、子育て世代の方が多く、子連れで来店される方も多いので、ハロウィン、クリスマス、節分など季節のイベントに対応した商品も販売していきたいと思っています。
チェーンベーカリーでは、イベント毎に商品企画をしているケースが多いですが、個人店ではなかなかイベント毎に対応している店は少ないと感じていましたので、来店される客層にマッチした商品企画を行い差別化を図っています。

―販売されているパンのラインナップについて教えてください
そうですね、当店のラインナップは、50種類位あります。

その中で、当店のスペシャリテは、「7種のフルーツとクリームチーズ」というパンになります。
こちらの商品は、7種のフルーツをふんだんに使い、クリームチーズを混ぜ込んだ贅沢なパンです。

季節商品は毎月3~5種類くらい、旬の素材を使用したパンをラインナップとして追加しています。
クリスマスにはシュトレンも販売しましたし、今後はカヌレなどの焼き菓子もラインナップに追加するなどして新商品をどんどん開発していきたいと思います。

 

開業について聞く!きっかけや大変だった事


―開業する際に、悩む土地選び。どのようにしてこの場所を選びましたか
そろそろ、開業したいと思っていた頃に、お店の近くにあるパティスリーのオーナーから、この周辺でパン屋開業を望む声が多いとの情報聞き、この場所しかないと思い、現在お店がある場所も含め周辺を視察しに行きました。
幹線道路沿いには大型ショッピングモールやスーパーはありましたが、一歩住宅街に入るとお店が少ない事に気づき、この場所なら良いかもしれないと思い、早速不動産屋へ行きました。

たまたまだったのですが、その不動産屋が知り合いの友達が働いているお店だったんです。
そこで助かったのが、住宅地として想定されていたエリアだったこの土地で、開業ができるように色々とサポートをしてくれた為、この場所で開業ができる事が決まりました。

ーいざ開業が決まり、その後に行った事は?
開業が決まった後に、大変だった事があるのですが、それは店舗設計です。
というのも、当店は店舗兼住宅となっていて、住宅の為の一般建築と店舗の為の業務用建築を同時に考える必要があったからです。
実は、私の義父が建築士で、一般住宅に関する設計に関しては問題はなかったのですが、業務用の設計となると、やはり一般住宅とは異なる点(排気や水回りなど)もありました。
一般住宅と店舗に関連する様々な業者とのやりとりは正直大変でしたが、店舗に関しては日仏商事さんにサポート
もしていただき、何とか店舗兼住宅を完成させる事ができました。

ーパンの製造に重要となる、製造機械の選定はどうしましたか
まず一番肝心となるオーブンですが、
元々ドンクで働いていた際に使用していたオーブンが、ボンガードのオーブンでした。
国産のオーブンなども検討しましたが、ドンク時代にボンガードに対する絶対的な安心感をもっていたので、やはり自分の店でもボンガードを使いたいと思い導入を決めました。

気になる導入費用ですが、日仏商事さんに提案いただいた独立応援パック(開業に必要な機材のセット販売)のおかげで、国産のオーブンとさほど値段の差は感じませんでした。
その値段の差を埋めてくれたのが、やはり見た目のかっこよさですね。かっこいいオーブンで仕事ができるのは自分へのモチベーションにも繋がりますし、毎日テンションが上がります!
細かい機能は日本製の方があるのですが、そこはビジュアルでカバーできますよ(笑)

うちの店のレイアウト上、レジ横から厨房が見えるのですが、そこからもオーブンが見えるので、やはり見た目も重要なポイントです。
ガラス扉のおかげで、焼成しているパンがお客さんからも見えるのは良いですね。

▲レジ横から見えるボンガードオーブン

―ボンガードオーブンを改めてお店で使ってみてどうですか
そうですね、ボンガードのオーブンは蒸気の出方が良く、焼成している際の窯伸び(生地)が良いですね。
どんなパンにも良いですが、特にハード系のパンの仕上がりは非常に良いですね。

―他にも弊社の機材を導入いただいておりますが、オーブン以外の機材の感想をお聞かせ下さい。
オーブンですが、ボンガード以外でユーロフールのコンベクションオーブンを導入しています。
このオーブンでは、クロワッサン、プティクロワッサン、メロンパンで主に使用していますが、非常にサクサクに焼き上がります。
特にクロワッサンのサクサク感が良く、この食感はお客様からも好評です。

ミキサーは、ボンガードのスパイラルミキサーを導入しています。
このミキサーは、ドンク時代では使用した事がなく、最初は設定と生地のバランスに慣れる必要はありましたが、いざ使い慣れると生地のかかりも良く、パワーもあるので満足しています。

▲ユーロフールのコンベクションオーブン

▲ボンガードのスパイラルミキサー

▲クロワッサン製造に欠かせないリバースシーターもボンガードのラミノワが使用されている

こうやって改めて厨房を見ると、製造機械はほとんど日仏さんの機械で、製造している商品に使用している材料も日仏さんの商品が多いので、なんかショールームみたいですね(笑)

 

オーナーお気に入りのパン製造機械で製造されたパンはどれもが主役!あえて売れ筋順位をつけるとしたら


第1位
「もっちり湯種パン」
こちらはサフのインスタントイースト赤を使用しています。デイリーでパンを食べられる方に人気です。

第2位
「えびアボカド」
こちらの商品は、1日40個くらい売れる日もあります。
インスタントイースト赤パンミニッツを使用しています。
パンミニッツを使用し、パンのサクサク感がより強調されています。そしてフィリングのボリューム感も人気の秘密です。

この生地を使ったパンの人気は高く、毎日売れる量が多くなってきましたので、同じ生地で仕込みのしやすいリュスティックにしてはどうかという先輩からのアドバイスで、最近はリュスティックのパンも増えています。
3日に1回この生地を仕込むのですが、1回で180個は仕込みますので、リュスティックにする事で作業効率も上がりますし、バーガー感覚で食べることができ、お客様からも好評です。
この形状は、食べた時も食べやすいのが良いですね。
パンミニッツのパンはこれという固定概念があったが、リュスティックにすることで、幅が広がりました。
常に焼き立てが出せるのも魅力です。今後このシリーズが増えそうです(笑)

▲リュスティックのパストラミサンド。バーガー感覚で食べられるのが人気の秘密

第3位
「クリームパン」
セミドライイーストゴールドを使用しています。
子育て世代のママも多く来店するので、甘い系の菓子パンも人気です。
そしてセミドライイーストゴールドですが、主にクロワッサン、菓子パンに使っています。
うちの店では、自分と弟の二人で製造をしているのである程度まとめて生地を仕込む必要があり、実際に使用する2~3日前に生地を仕込んでいます。
以前は、生イーストを使っていましたが、セミドライイーストゴールドを紹介されて使ってみると、2~3日経っていてもしっかりと発酵力が持続している事に気づき、使用頻度が増えました。


今後のビジョンや新たに取り組んでみたいことは


来店されるお客さんは、午前中(特に朝)が特に多く、午後からは暇という事も多いです。
朝に来店された際に求めているパンが陳列されていないと、午後に再来店という事はほぼありません。
それをカバーする為、インスタで焼き立てのパンを投稿したりしていますが、正直あまり効果がないです。
そう思うと、お客さんが希望されているパンをタイムリーに販売できていないなと思う事が最近多くなりました。
とはいえ、多く製造しすぎてロスになるのも嫌ですし。
焼き立てをタイムリーに伝える、予約アプリみたいなものがあれば活用してみたいですね。

▲インタビュー中も売り場の状況を確認する木村さん

その他にも、私は野外フェスが好きで、いつかフジロックでパンを販売したいと思ってます!
あの会場で、色々なフィリングをのせたリュスティックを販売してみたいですね。
でも、今はコロナ禍で、この夢を実現するにはまだ先になりそうなのが残念ですが。

取材後記


実は、この取材中に分かったのですが、筆者は木村さんと大学が一緒で、何と学年も学部も一緒でした。
共に同じキャンパスで経営学を学び、働く会社は違いますが同じ業界で働いている。
これも何かのご縁ですね。
同級生が、自分の夢であった独立開業をし、そしてオープン間もなく地域から愛される人気店となっているのが、非常に嬉しかったです。
次は、フジロックの会場でお会いしましょう(笑)

 

取材協力


ブーランジュリー Charme(シャルム)
住所:兵庫県神戸市垂水区舞多聞西6丁目2-1(GoogleMapで見る
TEL:078‐223‐4128
営業時間:運営SNSにて要確認
定休日:運営SNSにて要確認
Facebook:https://www.facebook.com/Charme-581326159219697/
Instagram:https://www.instagram.com/charme_maitamon/?hl=ja
※この記事は2020年11月に取材した内容になります
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